マルカリンカーMはパラヒドロキシスチレン(pHS)のホモポリマーです。類似構造を持つ縮合型のフェノール樹脂と比較すると分子量が高く、また直鎖型ポリマーであることからフェノール水酸基が外方向に向かっているため、溶剤溶解性も良好です。また、フェノール性水酸基はパラ位に位置し、反応性に富み、ほぼ理論値通り反応するため、未反応分が少ない各種誘導体を得ることも可能です。
マルカリンカーMには分子量の異なるS-2PグレードとS-1Pグレードがあります。
▼ 化学式 | ▼ 化審法 No. | ▼ CAS No. | ▼ 化学名・構造式 | |
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マルカリンカーM | (C8H8)n | 6-994 | 24979-70-2 |
ポリパラヒドロキシスチレン |
▼ 項目 | ▼ 代表性状 | ▼ 試験方法 | |
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S-2P | S-1P | ||
外観 | 淡オレンジ色粉末 | オレンジ色粉末 | 目視 |
重量平均分子量 | 4,000~6,000 | 1,000~3,000 | GPC法 |
数平均分子量 | 2,100~3,100 | 500~1,500 |
エポキシ樹脂の硬化剤
エポキシ樹脂に添加することで、Tg(ガラス転移点)が向上します。耐熱性、耐熱劣化性、耐薬品性に対し、優れた効果を得ることができます。積層板、接着剤、ソルダーレジスト等広く利用されています。
金属表面処理剤
マルカリンカーMを水溶化することで、優れた防錆効果を得ることができます。鋼やアルミニウム、銅等の表面処理剤として、実用化されています。(研究開発品 水溶化マルカリンカーMAM、MAM3ME)
感光材料
アルカリ溶解性に優れ、解像度も良く、耐エッチング性能にも優れています。CCLやPS版等広く利用されています。
その他
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